北九州市は寂れた町?

最近、コレット井筒屋が閉店したり、メイト黒崎が破産したりと、北九州市はなかなか厳しい印象ですね。
実際にまちを歩いてみても、商店街がシャッター通りになっていたり、空き家が増えている地域があったりと寂れていっているような気がします。
小倉の一等地の飲食店も昔は1000万売っていたのに、今(コロナ流行前)は500万売ったら良い方だったりという場所もあるそうです。
体感ですと北九州市は寂れていっている気がしますが、実際にどうなのかデータから見てみました。
データから見る北九州市の寂れ具合
①人口減少

北九州市の人口のピークは1980年の約106.5万人(約35万世帯)です。
一方、2020年8月現在は約93.6万人(約43.4万世帯)でピーク時の約88%にまで減少しています。
さらに北九州市が出している調査結果では、20年後の2040年には人口は78.4万人とピーク時の約74%にまで減少すると予測がされています。

ピーク時の9割で寂れた気がするのに、7割となるとかなり寂れそうな気がしますね。
一方、世帯数で見ると増加しています。平均世帯人数を算出してみると約4名から約2名に減少しています。
いわゆる核家族化や一人世帯の増加が進んでいることが考えられるかと思います。

②高齢化

グラフを見るとわかるように高齢化はどんどん進んでいます。
30年前は65歳以上の高齢者が約1割だったのに対し、現在は約3割、20年後は4割にまで増える予測になっています。
15~64歳の生産年齢人口で言うと、人口がピークの1980年代は約70万人だったのに対して現在は約50万人になっておりすでに20万人減っています。さらに20年後には約40万人になります。
ネットショッピングが普及したのもありますが、これほど若い世代の人口が減少しているとなるとデパートやアパレルが北九州市から撤退してしまっていたり、商店街がシャッター街になってしまっているのは納得ですね。
③市内総生産

市内総生産を見て行くと、ピーク時の約94%に減少していることがわかります。
人口の減少の割に落ちていませんが、製造業が縮小していてもサービス業が伸びていることが要因のようです。

北九州市が寂れた理由

北九州市は九州の玄関口であるため、元々九州で一番栄えているまちでした。
門司は国際貿易港として栄えており、銀行の支店も数多くありました。
その後、石炭や製鉄で栄えてきましたが、エネルギー源が石炭から石油に代わったり、製鉄も人件費の安い国が台頭していく中で工業が徐々に衰退していきました。
下図で見てもわかるように、製造業に従事している方はどんどん減っていっています。

代わりにサービス業が伸びていますが、福岡市ほど伸びきらずうまく産業転換ができなかった背景があります。
なので、現在寂れているというよりかは、昔が栄え過ぎていたのかなと私は思います。
栄え過ぎていたところから、それなりな状態に戻ってきているだけなのではと感じます。
寂れるのはデメリットしかない?

寂れたまち・・・ってイメージ悪いなぁ
寂れたまちと言ってしまうと何とな~くネガティブなイメージを受けますが、私はむしろチャンスが多いまちだと思います。
例えば、人口が減少していますから、空き家や土地が安く買えます。土地が安く買えれば持ち家を安価に買えますし、空き家を安く買って不動産投資をしている方も多くいます。
安い土地に介護施設を作って売り上げを伸ばしている企業もあります。
また、北九州市が栄えていたころに、公共の図書館や施設、病院、交通網等が整備されているため、暮らしやすさはそのままです。
こちらに北九州市に住むメリットを詳しくまとめています。
最後に
私自身、北九州市は寂れいくまちだでもっと都会に住む方が楽しそうだと思っていました(笑)
しかし、大人になって見識が広がるにつれて、暮らす上で意外とメリットがいっぱいあることに気が付きました。
福岡市のように商業ビルは多くないですが、博多や天神お買い物がしたければ、西鉄の高速バスやJRのお買い物往復きっぷ・新幹線よかよかきっぷを使ってお得におでかけができます。
ぜひ様々な視点から北九州市に住むことを考えてみられてください!